公益財団法人五島記念文化財団

優れた人材の発掘と育成を通じ豊かな社会の実現のお役に立ちたい

海外研修成果発表のご紹介

樺山 祐和 美術新人賞研修帰国記念 個展

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樺山 祐和 美術新人賞研修帰国記念 個展の模様 新しい挑戦
桑原 住雄(武蔵野美術大学教授)

樺山のこれまでの作品に一貫して流れている主題は、ある特定の女性の相貌である。その顔を執拗に追う姿勢は見事としかいいようがないが、それはヨーロッパ体験を経ても変わらない。造形的に丸い顔を大きく一つだけ中央に置く単純な方法であり、もともとフラットな志向のつよいものだったのが、向こうで見たギリシャ・イコンやビザンチンの味に惹かれたせいか、顔面はいよいよ単純化され、いわば、理想化されたのもになった。それに加えて、鳥、魚、花、渦状文、日月星辰など、異教的な象徴体系を導入することによって、イマジネーションを一挙に喚起することになった。

新しい試みといえる「沈黙の底」は、それまでの限界を破るべく試みられたものだろう。とはいっても道具だては変わりなく、大小の関係が変化しただけに受けとめられかねない。だが、ここには別種の新しい実験があるように思われる。たとえば、隠すこと、顕すことを交互に、あるいは共時的に作用させるレトリックの採用である。一見したところ、装飾的にも抽象的にもみえて、作者の意図が伝わらないようにも見えるが、クリムトに似たこの実験は、もっと展開させる価値がある。「生まれ滅びる形を、いまに生きる私なりに創っていきたい」という樺山の願いは切実に迫ってくるが、それを形として結実させるのは容易ではない。この気鋭の画家に課せられた課題は大きいのである。(寄稿より)

樺山祐和 プロフィール

樺山 祐和 美術新人賞研修帰国記念 洋画

日時平成6年4月20日(水) ~ 26日(火)
場所Bunkamura Gallery

 

平成6年度 海外研修成果発表のご紹介

高島勲(オペラ) オペラ演出
日時平成6年11月12日(土)、13日(日)、14日(月)
場所日生劇場((財)ニッセイ文化振興財団主催)
田代誠(オペラ) テノールリサイタル
日時平成6年6月5日(日)
場所イイノホール
高橋薫子(オペラ) ソプラノリサイタル
日時平成6年5月16日(月)
場所カザルスホール
樺山祐和(美術) 個展
日時平成6年4月20日(水)~26日(火)
場所Bunkamura Gallery

 

五島記念文化財団では、「優れた人材の発掘と育成を通じて真に豊かな社会の実現にお役に立ちたい」という五島会長の遺志を継承し、芸術文化の分野の発展、向上に資するため、有能な新人及び地域において創造的で優れた芸術(主にオペラ並びに美術)活動を行っている方々の顕彰助成を行っております。