公益財団法人五島記念文化財団

優れた人材の発掘と育成を通じ豊かな社会の実現のお役に立ちたい

海外研修成果発表のご紹介

岡村 桂三郎 美術新人賞研修帰国記念 個展

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岡村 桂三郎 美術新人賞研修帰国記念 個展の模様 "龍"について―岡村桂三郎君のために
天野 一夫(O美術館 学芸員)

岡村はアメリカのコネチカットの湖畔で、自然を前にして神を祭る場がないことに気付き、たじろいだという。しかしそれは宗教的な風土の異なりだけではないだろう。現代におけるわれわれの足下ではかつてのような共同体の宗教的な場は変質し、特定の磁場を無くして平べったい空間が拡がっている。そのような中でこの"龍"は、入るべき地中の龍穴をまさぐるように横ざまに身をくねらしているのではないか。プライベートなアロエ等植物の観察を契機にして発揚した"龍"としての絵画。今日まで稀なことだが、作家はその個人的イメージをあえて古代以来のイマジネーションに敢えて乗じさせることによって、その決定的な形象のイコン化の中で、顔料から支持体まで出来うる限りフィジカルに自造することで、物体と一体化しもろともに個人的なイメージを超えた物象になりおおそうとするのだ。この荒々しい水の生き物、龍は、艶めかしいまでの実体を秘めながら装飾性の中に生き、物と合一を目指しつつも不断に突き返され、作家は果たされずに表層でまた生きる。黒と茶を主体にして色彩を抑えながら、そこでは表面にひたすら線描を繰り返し紋様を刻することで、作家はわれわれと不可視の世界との境界面に存在するものを探っている。"龍"とは現代の時空における、そのような作家と世界との闘争劇の痕跡なのだろう。(寄稿より)

岡村 桂三郎 プロフィール

岡村 桂三郎 美術新人賞研修帰国記念 日本画

日時平成10年4月10日(金) ~ 5月15日(金)
場所佐賀町エキジビット・スペース

 

平成10年度 海外研修成果発表のご紹介

神内康年(美術) 個展
日時(1) 平成10年7月4日(土)~28日(火)
(2) 平成10年9月1日(火)~13日(日)
場所(1) ストライプ・ハウス美術館(六本木)
(2) ギャラリーマロニエ(京都)
伊藤明子(オペラ) オペラ演出/台本
日時平成10年5月21日(木)~24日(日)
場所大田区民プラザ大ホール(大田区民オペラ協議会主催)
岡村桂三郎(美術) 個展
日時平成10年4月10日(金)~5月15日(金)
場所佐賀町エキジビット・スペース

 

五島記念文化財団では、「優れた人材の発掘と育成を通じて真に豊かな社会の実現にお役に立ちたい」という五島会長の遺志を継承し、芸術文化の分野の発展、向上に資するため、有能な新人及び地域において創造的で優れた芸術(主にオペラ並びに美術)活動を行っている方々の顕彰助成を行っております。