公益財団法人五島記念文化財団

優れた人材の発掘と育成を通じ豊かな社会の実現のお役に立ちたい

海外研修成果発表のご紹介

扇田 克也 美術新人賞研修帰国記念 個展

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扇田 克也 美術新人賞研修帰国記念 個展 の模様 新たなガラス彫刻とその質的変化について
武田 厚(美術評論家)

扇田克也は長旅の間、野に出て自然と親しんだ。路傍の草花の色に驚き、自然の息吹の神秘にあらためて好奇の目を向けた。モノ作りの原点をその新鮮な驚きと感動に置き、それらを直接表現に取り込んでいく衝動に駆られていった。と同時に彼は、石や金属の文化に触れながら、素材としてのガラスの弱さを痛感し、ガラス造形に対する不信に陥った。帰国後、彼は庭に出て自然を見つめ直した。がしかしガラスの仕事は出来なかった。彼はしばらくの間焼き物を始め、絵を描いた。素材に直接触れる快感や表現における意志の伝達の明快さに満足した。ガラスの仕事では味わえない「自由」と「解放」の気分に満たされた。そのことが結果としてガラスという素材へのこだわりを捨てさせ、ガラスから我が身と精神を自由にした。そして、それまでの制作システムも変えた。
彼は定型をもたない不透明なガラスを土台に、不透明な色彩を使って「野」や「庭」をイメージした立体絵画を生みだした。ガラスという素材を突き放し、冷静にそれを眺めることで、逆に「イメージとガラスの距離が詰まった」感じがすると彼は言う。それが作品として成功であるか否かはこれからの問題だ。ただ、今度の仕事によって、ガラス造形による表現のレアリティ=創造された真実が、また一つ誕生したことは確かだといえるだろう。(寄稿より)

扇田克也 プロフィール

扇田 克也 美術新人賞研修帰国記念 ガラス工芸

日時平成9年5月8日(木) ~ 24日(土)
場所マスダスタジオ(大久保)

 

平成9年度 海外研修成果発表のご紹介

矢延憲司(美術) 個展
日時平成10年3月20日(金)~5月5日(火)
場所キリンアートスペース原宿
古伏脇司(美術) 個展
日時(1) 平成10年1月12日(月)~2月7日(土)
(2) 平成10年1月12日(月)~31日(土)
場所(1) ギャラリーなつか(銀座)
(2) ギャルリ・プス(銀座)
柳幸典(美術) 個展
日時平成9年12月12日(金)~平成10年1月31日(土)
場所フジテレビギャラリー(台場)
菅原健彦(美術) 個展
日時平成9年12月9日(火)~21日(日)
場所東京セントラルアネックス彩壷堂(銀座)
藤川泰彰(オペラ) テノールリサイタル
日時平成9年9月4日(木)
場所紀尾井ホール
福井敬(オペラ) テノールリサイタル
日時平成9年6月16日(月)
場所紀尾井ホール
扇田克也(美術) 個展
日時平成9年5月8日(木)~24日(土)
場所マスダスタジオ(大久保)

 

五島記念文化財団では、「優れた人材の発掘と育成を通じて真に豊かな社会の実現にお役に立ちたい」という五島会長の遺志を継承し、芸術文化の分野の発展、向上に資するため、有能な新人及び地域において創造的で優れた芸術(主にオペラ並びに美術)活動を行っている方々の顕彰助成を行っております。